ThumbSorter for Autodesk® Fusion® の使い方 ― サムネイルを見ながらデータを仕分けるアドイン

Autodesk Fusion に溜まったデザインを、サムネイルを見ながら仕分けるアドイン「ThumbSorter」を作りました!この記事はその取扱説明書です。

GitHub で公開しています(MIT ライセンス、無料)。導入方法は下の「導入」へ。

GitHub:sin1n24/FusionSorter

ThumbSorter の画面。左に仕分け後のフォルダ一覧、右にサムネイル付きのカードが並ぶ

作ったきっかけ

Fusion の契約更新の際にファイルをいったん保存と整理したくなり、2つのハブ(Fusion でデータを保存しておく、チームごとの置き場所)にある約650件のファイルを、全部手元に落とす必要が出ました。1個づつ手動(メールからZIPをDL)ではやってられません。

そこで Fusion のスクリプト(Python で Fusion を操作する仕組み)で一括書き出しをしたのですが、今度は「これ何だっけ」「同じものが2か所にある」問題があり、名前だけでは中身が分からないので、サムネイルを見ながら仕分けられる画面を作り、最終的に使い勝手を考えて1つのアドインにまとめたのが ThumbSorter です。

作るにあたっては、Claude Code(AI のプログラミング支援ツール)と相談しながら進めました。

できること

  • サムネイルで一覧:ハブの全デザインを、クラウドのサムネイル付きで一覧にします。デザインを1件ずつ開かないので速いです。
  • ドラッグかクリックで仕分け:カードを左のフォルダへドラッグするか、選んでからフォルダをクリックすると、移動できます。
  • 重複・似ているものを探す:同じ名前のもの、末尾の番号や「v2」「コピー」を除くと同じ名前になるもの、見た目が似ているものを並べて表示します。
  • 同じハブの中で移動:仕分けた内容どおりに、Fusion 上のファイルを自動で移動します。バージョン履歴も残ります。
  • パソコンに全部ダウンロード:全ファイルを f3d(Fusion の保存形式)で保存し、同じ名前のサムネイル画像を隣に置きます。保存した後は、ファイルサイズで同じものを自動で探します。

ファイルを削除する機能はありません。 画面で「削除」にしたものは、最上位の DEL プロジェクトへ移動するだけです。中身を確かめてから、ご自身で消してください(怖いので)。

導入

GitHub の sin1n24/FusionSorter を開き、緑の「Code」ボタン →「Download ZIP」でダウンロードして展開します。フォルダ名が FusionSorter-main になっていたら FusionSorter に直してください。

  1. ThumbSorter のフォルダを、Fusion のアドインフォルダに置きます。
    • Windows:%APPDATA%\Autodesk\Autodesk Fusion 360\API\AddIns\
    • Mac:~/Library/Application Support/Autodesk/Autodesk Fusion 360/API/AddIns/
  2. Fusion の「ユーティリティ」タブ →「アドイン」→「スクリプトとアドイン」を開き、「アドイン」タブで FusionSorter を実行します。
  3. 「アドイン」パネルに「ThumbSorter」のボタンが出ます。次回からは Fusion の起動時に自動で読み込まれます。(不要ならOFFに)

使い方

1. 一覧を取得する

ボタンを押すとパネルが開きます。ハブを選んで「ハブから最新を取得」を押してください。

初回は一覧とサムネイルの取得で数分かかります(300件ほどのハブで3〜5分程度)。その間 Fusion は操作できません。2回目からは、ハブを選ぶだけで前回の一覧がすぐ開きます。

2. 仕分ける

「新しい階層」タブで仕分けます。

  • カードをクリックで選択(複数可)。左のフォルダをクリックすると、選んだものがそこへ移ります。
  • カードを左のフォルダへドラッグしても移せます。
  • 新しいフォルダは左の一覧の下で作成。先頭に / を付けると最上位(新しいプロジェクト)になります。
  • 「削除」を押すと DEL へ。
  • 触らなかったものは今の場所のまま。

変更は自動で保存されるので、パネルを閉じても、Fusion を再起動しても続きから再開できます。

3. 重複と似ているものを確認する

「似ているもの」タブ。クルー・クルー2・クルー3 や Scallop の各版が並んでいる

  • 重複タブ:同じ名前のデザインを並べます。サムネイルが完全に同じものは、版数の多い方を残して他を DEL にした状態から始まります。
  • 似ているものタブ:名前の末尾の番号・v2・(1)・コピーなどを除くと同じになるもの、サムネイルの見た目が近いものを並べます。こちらは候補を見せるだけで、自動では動かしません。

違っていれば「DELから戻す」で元に戻せます。

4. 反映する

「実行」タブで、どちらかを選びます。

同じハブの中で移動

「移動内容を確認」で一覧を見てから、「移動を実行」→「本当に〇件を移動する」と2回押します。

仕分けただけでは画面上の予定なので、「実行」するまでハブのファイルは動きません。まだ移動していない予定があるあいだは、画面の右上に「まだ移動していません」と警告が出ます(押すと「実行」タブへ)。そのままパネルを閉じたときも、ダイアログでお知らせします。

移動の記録が残り、「直前の移動を元に戻す」で戻せます。

パソコンに全部ダウンロード

構成(今のまま/仕分け後)と保存先を選んで開始します。デザインを1件ずつ開いて保存するため、300件ほどで1時間程度かかります。途中で止まっても、もう一度実行すれば続きから。Fusion ごと落ちたデザインは、次回から自動で飛ばします。

終わると、保存したファイルのサイズで同じものを自動で探します。f3d は書き出すたびにサイズが ±1% ほど揺れる(同じデザインでも完全には一致しない)らしいので、「同じ名前でサイズの差が2%未満」を同じ内容とみなしています。

注意

  • 開いているデザインや、他のデザインから参照されているデザインは、移動できないことがあります。失敗したものは記録に残ります。
  • 移動して空になったフォルダは、消さずに残します。
  • 無料版(個人利用)では、新しいプロジェクトを作れません(DM-403 というエラーになります)。その場合、DEL や新しいプロジェクトへの移動は失敗として記録されます。フォルダ間の移動やダウンロードは使えます。
  • Fusion の公式な API(外部から Fusion を操作するための公開された窓口)だけを使っていて、Web 版の非公開の仕組みは使っていません。

使ってみて

自分のデータで試したところ、「名前が似ているもの」だけで HABase / HABase2 / HABase3 のような試作の版違いが24組見つかりました。名前を見ただけでは思い出せなかったデザインも、サムネイルが並ぶと一瞬で分かります。

ちなみに、2つのハブにまたがる同名のデザインは117組ありました。数年前に一度整理したつもりで、丸ごとコピーしていただけだったというオチです。

不具合や「こういう機能が欲しい」があれば、sin1 (@sin1west) on Xからお知らせ頂けると嬉しいです。


Autodesk、Autodesk Fusion は、米国およびその他の国における Autodesk, Inc.、その子会社、関連会社の登録商標または商標です。sin1’s studio は Autodesk と提携していません。

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